クレチン症講座ー上級編

Lesson14 : クレチン症の病因

14-1 クレチン症の病因

クレチン症の病因をまとめると、以下の表のようになります。

(1) 甲状腺性(原発性)
1)甲状腺形成異常
  1. 甲状腺欠損または形成不全
  2. 異所性
2)甲状腺ホルモン合成障害
  1. ヨード濃縮障害
  2. ヨード有機化障害
  3. ヨードチロシン脱ヨード化障害
  4. サイログロブリンおよびヨードサイロニンの合成障害
    1. ヨードチロシン縮合障害
    2. サイログロブリンの欠損
    3. サイログロブリンの構造異常
3)地方性
4)TSH不応性
  1. 偽性副甲状腺機能低下症
  2. TSH受容体遺伝子異常
5)大量のヨード
6)胎盤からの移行物質によるもの
 放射性ヨード、抗甲状腺薬、ヨード、阻害型TSH受容体(レセプター)抗体
(2) 下垂体性(二次性)
1)TSH単独欠損症
2)先天性下垂体ホルモン複合欠損症(PIT1異常症)
(3) 視床下部性(三次性)
TRH単独欠損症
(4) 末梢性
甲状腺ホルモン不応症

【先天性甲状腺機能低下症の病因(猪股弘明、小児内科 1997 Vol.29 増刊号 p.539-543)より】


上記にある病因に関して、詳しいことはlesson15~18に掲載しています。