Lesson28 : 大人になったらどうなるの?…2
28-1 妊娠・出産のこと
大人になれば、結婚、女性では妊娠・出産も考えなくてはなりません。 |
28-2 遺伝のこと
結婚などを考えるとき、一番の問題は「遺伝」のことでしょう。
遺伝がどれくらい病気に関与しているかは、クレチン症の原因によって違います。それだけに、5、6歳頃に原因を調べるための入院などして行う「病型診断」と言われるものが重要になります。
(「病型診断」についてLesson24を参照)
一般論として、欠損性や異所性などの場合、はっきりした遺伝性はいわれていませんので、ほとんど問題になりません。
「甲状腺ホルモン合成障害」と呼ばれる病型(病気の原因別のタイプわけ)の中には、遺伝性がはっきりしているものもありますので、注意が必要です。詳しいことは、一人一人のケースで違いますので、主治医の先生とよく相談されることをお勧めます。
クレチン症の場合、早期に発見し、適切な治療(チラーヂンSの服用)を行っていれば、健康な人と変わりない生活を送ることができます。そういう意味でも、遺伝に関してあまりに神経質に考えすぎず、どんなことでも前向きに取り組むことが大切ではないでしょうか。