青学つくまなラボ
青山学院大学 社会連携推進機構 革新技術共創研究部会が2023年5月に開室したメイカースペース。英語名は Aoyama Creative Learning Lab。ミッションは**「創ることで学ぶ」**場を提供し、世代や分野の壁を取り払ってSTEAMプロジェクトに取り組む機会を創出すること。
「創ることで学ぶ」はシーモア・パパートの構築主義(Constructionism)の系譜にある教育思想であり、Scratchの設計哲学とも深く結びついている。→ プログラミング教育
基本情報
- 正式名称: 青山学院大学 社会連携推進機構 革新技術共創研究部会
- 通称: 青学つくまなラボ
- 開室: 2023年5月
- 所在地: 青山学院大学 青山キャンパス 10号館 地下1階(2025年9月8日に移転)
- 開室時間: 月〜金 13:00〜18:00
- 利用対象: 青山学院関係者(予約不要)
- Web: https://sites.google.com/view/tukumanalab/
- SNS: @TukumanaLab(X)、@agu_tukumanalab(Instagram)
運営体制
5階層のフェロー制で運営されている。
エグゼクティブ・フェロー
- 河島茂生 — 部会長、総合文化政策学部准教授
- 野末俊比古 — 副部会長、教育人間科学部教授
シニア・フェロー
- 阿部和広 — 大学特任教授。Scratch教育の日本における第一人者。Apple本社で「iのある教育と学習」セミナーでの「伝説のプレゼン」が知られ、石原淳也がプログラミング教育に関心を深めるきっかけとなった人物でもある。
フェロー
- 石原淳也 — 総合文化政策学部プロジェクト准教授。Scratchエコシステムの開発者、CoderDojo調布の運営者。
- 宮田和樹 — 総合文化政策学部プロジェクト准教授。VR/AR・デジタルストーリーテリング専門。
- 横川耕二 — 総合文化政策学部プロジェクト准教授。Microbit More開発者、フィジカルコンピューティング専門。
- 吉田葵 — 社会情報学部准教授。学習支援システム・プログラミング教育専門。
アドバイザリー・フェロー
- 大島正嗣 — 総合文化政策学部教授
- 古橋大地 — 地球社会共生学部教授
- 庭井史絵 — 教育人間科学部准教授
- 薦田梓 — 革新技術と社会共創研究所客員研究員
コラボレーター
- 安藤昇、服部佑樹、森健太郎、竹中章勝、西村俊之
設備
デジタルファブリケーションからVR/メタバースまで幅広い機材を備える。
| 設備 | 用途 |
|---|---|
| レーザーカッター | アクキー・コースター・印鑑の製作、彫刻 |
| UVプリンター | アクリル板への印刷 |
| 3Dプリンター | 3Dモデルの出力 |
| コンピューター制御ミシン | 刺繍デザイン |
| 缶バッジ作成キット | バッジ製作 |
| Meta Quest3 | VR/メタバース体験 |
| mocopi | モーションキャプチャ |
| Takorach拡張ボード | センサー連動プログラミング |
| セグウェイドリフト | 体験学習 |
ソフトウェア: Inkscape、Tinkercad、Scratch、Unity、Blender、cluster、VRoid Studio、Webcam Motion Capture
教育プログラム
青山学院内の連携
つくまなラボの特徴は、初等部から大学まで青山学院の全学齢をカバーする垂直統合型の教育連携。
| 学部 | 活動内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 初等部 | 3つのテーマ別課外活動コース | 放課後の活動 |
| 中等部 | マイコン部の毎週の活動 | 読売オンラインで紹介 |
| 高等部 | 「情報I」授業でのラボ活用、VR演劇ワークショップ | 正課内 |
| 大学 | 青山スタンダード科目「革新技術と社会共創B」(後期) | 単位科目 |
ワークショップメニュー
10種類の体験プログラムを提供。大きく3カテゴリに分類できる:
デジタルファブリケーション系
- アクキー・アクスタ製作 — Inkscapeでデザイン → レーザーカッターでカット → UVプリンターで印刷
- オリジナルコースター製作 — レーザーカッターで木板に彫刻
- 刺繍デザイン — Inkscapeでデザイン → コンピューター制御ミシンで刺繍
- 3D造形・プリント — Tinkercadでモデリング → 3Dプリンターで出力
- オリジナル印鑑・スタンプ — レーザーカッター + 3Dプリンターの組み合わせ
- 缶バッジ製作 — 専用キットで制作
プログラミング系 7. Scratchゲーム「ネコから逃げろ」 — キャラクターの動かし方、当たり判定、変数の使い方の基本を学習 8. Takorach対応ピンポンゲーム — Scratchでゲームを作り、加速度センサー・ABボタン搭載のTakorach拡張ボードで操作。フィジカルコンピューティングとプログラミングの融合。
VR・メタバース系 9. セグウェイ体験 — セグウェイドリフト操作 10. メタバース・VTuber体験 — Meta Quest3でVR体験、VRoid Studioでアバター作成、clusterでワールド制作、mocopiやWebcam Motion CaptureでVTuber体験
外部イベント・メディア
- Scratch Day 2024 in Tokyo — つくまなラボで開催。CoderDojoコミュニティと大学の接点となるイベント。
- Maker Faire Tokyo 2024 — 出展
- インプレス「こどもとIT」 — 取材記事掲載
- 読売オンライン — 中等部マイコン部の活動紹介
- 「2024 青学つくまなラボ プロジェクト事例集」 — 年間活動の記録集を作成
協賛・協働
| 種別 | パートナー |
|---|---|
| 行政 | 渋谷区 |
| 企業 | GMOインターネットグループ、KADOKAWA、サイバーエージェント |
石原淳也との関わり
石原淳也はフェロー(総合文化政策学部プロジェクト准教授)として運営に参加。
二つの軸の一方: CoderDojoが地域コミュニティベースの草の根教育であるのに対し、つくまなラボは大学の制度的基盤のもとでSTEAM教育を展開する場。両者は石原淳也のプログラミング教育活動の二つの軸を形成し、補完関係にある。→ プログラミング教育
阿部和広との協働: シニア・フェローの阿部和広氏はScratch教育の日本での普及に中心的な役割を果たした人物。石原淳也がプログラミング教育に関心を深めるきっかけとなった「伝説のプレゼン」の主でもある。つくまなラボは両者の協働の場となっている。
Scratch Day: 2024年にはScratch Day in Tokyoがつくまなラボで開催され、CoderDojoコミュニティと大学制度という二つの軸が交差するイベントとなった。